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正式名「あるかりがメモレベルで理解不能なことを書くブログ」
それでは「ピース」法について語ってみましょう。

「ピース」のハイライトはピアニッシモです。
これこそが現状を打破するホープになりうるのです。

非喫煙者にはなんのこっちゃわからないジョークで
冒頭の一節を押し切ろうとしているのは、
10年くらいの間が空いたことについては
ノータッチのまま行こうという算段だからです。

ちなみに、上記のたばこの銘柄は、単なるジョークのため、
これ以降、一切出てきません。
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さて、重要な区分けの話があります。
話が長くなるので、丸々1回使って話します。
そのため、詳しい「ピース」法の話は次回に回ります。


ということで、今回は長い解説回になるのですが、
話しておく前提が2点あります。

1点は、
「ピース」法を大きく2つに分けると、
「大きいピース1つをメインにドドンと」と
「同じ形のピースをわちゃわちゃと」になるということ。

解きなれている人には
なんとなくニュアンスが伝わるのではないかと思いますので
ここでは詳しく説明はしません。


もう1点は、
ジグクロの「複数解」に関する
ある裏ルールがあるということ、です。

先にこちらの話を片付けてしまいますが、
それは、

例えば、
・白マスと黒マスだけでできた点対称のピース
(そのまま入れても、回転させて入れても、全く同じ)

・形、入る文字、文字の位置がまったく同じ複数のピース
(複数のピースを入れ替えても、全く同じ)

といったピースを使った問題があったとしても、
その問題は「別解あり」にはならない。
ということです。

これは、ジグクロが、あくまで、
“最終的にクロスワードの盤面を作るパズル”であるため、
回転可能なピースをどう入れようが、
入れ替え可能なピースをどう入れようが、
クロスワードの盤面が一意に決まりさえすれば良い
という考え方からです。

目から鱗がポロポロ落ちますよね。
拾っとこ。



さて、この2つの前提を踏まえまして、
解き筋というストーリーについて考えてみると、

「大きいピース1つをメインにドドンと」のジグクロは、
どっちでも可のようなピースを使わない方が面白くなるし、

「同じ形のピースをわちゃわちゃと」のジグクロは、
どっちでも可のようなピースを多用した方が面白くなる。

という結論に至ります。断言しますが、必ずこうなります。

思いっきり断言しておりますが、人類の多様性も考えて
「※諸説あります」と小さく書いておきましょうか。



前者の理論ですが、
「大きいピース1つをメインにドドンと」は、
これでもかというほど特徴的なピースを最後に決める
という展開になり、「どのように入れたら完成か」という
ラスボスとの最終決戦的な演出が醍醐味となるわけで、

「こう入れたら大きい分断禁ができてしまう!」
「だからこの入れ方にしかならない!」「やったぜ!」
という展開になるべきで、

旅人の洞窟の復旧工事を滞らせていたドランゴを、
テリーが倒そうが、主人公パーティが倒そうが、
復旧を待っていた旅人や商人にとってはどっちでもいい
という展開にはなりえないのです。
(ドラクエ6の話です)


ジグクロ作成講座の第1回に、
「特徴的なピースを用意し、それを中心に組み立てていきます。」
とあるのですが、
「大きいピース1つをメインにドドンと」はこれに該当しません。

クライマックスを最後の最後に持ってくることから、
作り方としては「逆再生」の方が作りやすいのです。
(詳しくは第6回に説明します)


ということで、次回の第5回「ピース(その2)」では
「同じ形のピースをわちゃわちゃと」をメインにします。
というお話でした。
すっかり間があいてしまいましたが「カット」法に移ります。
これも「初級手筋を多めに」「難易度はやや低く」で行きます。

まず何をするかといいますと、完成した盤面を用意します。
完成した盤面を作るのがどうしてもできないという方は、
ここで諦めるか、第6回講座(予定)の盤面補足を待ってください。

後で盤面をカットすることでパズル自体はどうとでもなるので、
盤面の内容はこだわりません。自由に作ってみましょう。

前回ちょっとだけ出てきましたが、個人的な作成時のルールとして
以下の3つの項目を守っております。
・5文字以上の言葉を1つは入れる。
・盤面に入る全ての言葉に白マスを1つは含める。
・6文字以上の言葉には、白マスを2つ以上含める。

ジグソークロスの醍醐味の一つに、白マス文字というのがあり、
白マスに文字を入れることで、タテヨコの絡みで
「ああ、この言葉か!」という発見、驚きがあります。
それが隅々にまで配置されていないと、もったいないと思うのです。
まあ、個人的な印象ですし、絶対的な指針ではないので
準拠しなければならないものではありません。
それよりも言葉組みに力を注ぎましょう。

これを基準に作成した盤面がこちら。あまり考えずに作ったので、
「レイン」「イケ」と「イケス」という交差が微妙な気もします。
みなさんはちゃんと作ってください。



さて、カット法で進める場合、最初に面白い所を探しがちですが、
先に抜く文字を白マスに変え、「角・端の黒マス・白マスを処理」をします。
左下角の黒マスが外周線と同化しないよう、
左下隅の2x2のエリアを1つのピースにしましょう。

また、右下角の白マスを、左隣の黒マスとだけつなげた場合、
どの角に設置されるかわからないピースになってしまいますので、
これを避けて上のス(6g)とつなげて2x1のピースにします。
このあと、盤面に面白い場所がないか探します。



「サ(4e)の上下左右に白マス」が面白そうです。
(が、何が起きるかわからないので、まだ線は引きません)
あとは右上角の「カ、黒マス、カ」のあたりでしょうか。
ここは3マスのピースにしてしまいましょう。
上外周が4マス残るので、1x2マスの2ピースに分割すると、
角に配置されるピースと自動的に決定されるピースになります。

また、残った左外周を2x2の2つに切ると、
黒マス連続禁を使って決定することになります。

右外周も2x2で切ると黒マス分断禁で決まりますが、
先ほどの面白い場所を残すために┘型のピース2つにしてみましょう。



お気づきと思いますが、いくつかピースを同じ形に区切っています。
ピースの形を同じにして、黒マス連続禁や黒マス分断禁という手筋に
注目しやすくさせるためです。

ピースは、形、入る文字、文字の位置という3つの情報を持ちますが、
慣れない人は全てを一度に覚えられず、視線がピース群と盤面を
何往復もすることになります。情報が複雑であればさらに往復します。

ピースのマス数を減らしたり、形を簡略化して情報量を減らす方法や、
(「┤型の右下に2マス横にくっついた形」よりも「2x3の長方形」)
複数ピースで、形、文字、文字位置を同じくして情報を圧縮することも
(「ア、黒マス、カ、白マス」の正方形のピースが2つ)
慣れない人のために難易度を下げる有効な手段です。(だと思います)
「ピース」法でも出てきますので、できれば覚えておいてください。

それた話を盤面に戻します。



下外周を決めたいのですが、黒マス手筋には頼れないようなので、
ここは、ピースの形によって決まるような手筋を使います。

▲(6eと6f)を右下角のピースにくっつけて障害物を作り、
下外周に残った4マスの左側を┘型に、右側を―型に区切ります。

これで、あとは内部だけになりました。
先ほど残した“十字型の面白そうな5マス”を区切ります。



左外周の5bを削り、
△(5c)を中心とした十字型の(面白そうな5マスと同じ)形に
区切ると、黒マス連続禁が使えて確定するので面白そうですが、
内部での同じ形のピース複数個は、意外に位置取りの確定が難しいのと、
先程説明したように、左外周は2ピースとも2x2にしたいので、
代わりに左下角の2x2を1つ削って、★(6b)を含むS字ピース
にします。

残った内部を|字ピース、┌字ピースの順に区切れば、
特に難しくもなく、また、別解もなく完成しそうです。

あとは解き直して問題がなければ完成です。



以上、ゼロからの書き直し、作り直しを3回も行って
遅れに遅れた「カット」法での作成方法を解説しました。

「カット」法は、ピースの形を使う解き筋がメインになりますので、
難易度の調整が難しいですが、解き終わりの盤面が美しいので
「ながら」法で問題作成に慣れたらやってみてください。

次回(早ければ秋だけどなんとなく冬)は「ピース」法をご説明します。
前回の予告どおり「ながら」法で実際に作ってみましょう。
目標は「初級手筋を多めに」「難易度は低く」で行ってみましょう。
「解きながら」なので、解くときに最初に何をするかを考えると、
「左上の角」を埋めるのがセオリーではないでしょうか。
(進行の都合によりそーゆーことにしておいてください)
というわけで左上角に2x2のピースを置きます。
大きさは適当に決めました。都合が悪くなったら直しましょう。

右上角~上外周を考えずに決まるようにします。超初級手筋ですね。
上外周の残りの5マスを左から3マス、2マスに区切ります。

この流れのまま、右下角~右外周を決めてしまいましょう。
ここは、ピースの形によって決まるような手筋を使います。

▲(2fと3f)を右上角のピースにくっつけて障害物を作り、
右外周を┐型と┘型のL字ピース2つに区切ります。
△(2gと3g)には┘型しか置けないという手筋ですが、
◇(6f)を右下角にくっつけると、同じ手筋が下にも登場して
しまうため、右下角のピースは1x2マスとします。

サクサク行きます。左下角~下外周で黒マス手筋を登場させます。
下外周の残りを左から1マス、1マス、3マスのL字のピースと区切り、
★(6a)☆(6c)を黒マスにします。
(ピース分割がわかるように黒マスを■にして線と区別します)
☆(6c)につながるピースがL字なのは、
◇(6f)につながるピースを大きめに取るためです。

さて、ここまで文字、言葉を入れてきませんでした。
最初のピース系手筋に集中するためですが、
外周の3辺が決まったこの時点で考えないと詰まってしまいます。

解き手の立場に立った場合、この時点までに白マスに入る文字に
気付くと、やや興ざめな感がするので、
すぐ決まらないように「*イ*ン」など候補が多い言葉を軸に、
2~3文字の言葉で(これまでに合致するよう)組みます。
白マス文字はあえて伏せてみます。考えつつ進んでください。

7文字の言葉を避けるように●(7d)を黒マスにします。
すると、左下で分断禁が使えるようになりますが、
ここでは使用せずに○(3bと6b)で「ンンー手筋」を使います。

気付きやすくするため、左上角のピースを1x2に減らし、
左外周を2x2のピース2つにします。

さて、中央部を決める前に盤面を決定してしまいましょう。
入る全ての言葉に白マスが含まれるポリシーが個人的にあるため、
(次回の「カット」で詳しく説明します)
c、dに入る言葉を調整するために4の言葉も変えてしまいます。
結果、右側がほとんど変わってしまいました。

ここで注意すること。外周では候補の多い言葉を組みましたが、
中央あたりでは逆に候補の少ない言葉を組みます。惑わした結果、
最終的に白マスに入る文字がわからないのでは本末転倒です。
また、低難易度なので、入る言葉も簡単なものにします。

最後に中央部を決めます。大き目のピースを入れましょう。
大分断禁(1c~5g)も面白いですが、これは中難易度でしょう。
Tを反時計回りに90度回転させた形にピースを取ります。
解くときに2ヶ所候補がありますが、黒マス隣接禁で決定します。
残りは適当に切って完成です。

あとはピースごとにバラし、文字配列の美しさなどを調整しつつ、
解き直します。修正が入れば、その都度、見直す必要が出てきます。
見落としがちなのは、同じ言葉が入っていないか(青)とか、
意味のない繋がりがないか(緑)とか、白マス、黒マス、長音(ー)
しかないために回転が可能で、角・端にすぐ決まらない(オレンジ)とか、
似たような言葉も避けた方が好いですが、そこは個々のセンスです。

以上、「ながら」法に沿いつつ、
当初用意した文章量を半分ぐらいまで落として
駆け足で完成させました。わかりにくかったらごめんなさい。

次回は「カット法」です。
我が愛しのジグソークロスが、まだマイナーの域を脱せずにいるのは、
作家ピラミッドの間口が狭いことも原因の一つと思い立ち、
本誌でかつて連載されていた「パズル作っちゃった」のような
誰かが作成している様子を実況中継してるような文章の登場を
ひたすら待っていたのですが、今のところ誰もする気配がないので
「そもそも需要があるのか?」という疑問はぼた餅と一緒に棚上げし、
自分がやってみることにします。期待はしないで下さい。

全6回を予定しており、進行上の都合から作成方法を
勝手に4つに分類しました。第1回目の今回はその解説です。

★「カット」
完成した盤面を用意し、ピースを切り落としていきます。

統計を取ったわけではありませんが、
おそらく、初めて作る人が最初に思いつくであろう作成方法です。

好きな言葉を入れられますし、解き終わりの盤面が美しいので、
雑誌の最初を飾るような易しい問題を作るのに最適な方法です。

しかし、完成した盤面を使うが故に黒マス手筋が限られており、
かつ、盤面を修正するのが困難なため、試行錯誤や、
答えを一意に決めるための上級手筋、はたまた
「そんな言葉はないからこっち」といった手筋が必要になります。

よって、それらを避けられるカット技能と、高い全体構成力を持つ
中上級者向けの作成方法といるでしょう。
初めて作るという人は避けるべき方法です。

とはいえ、慣れれば、洗練された美しい問題を量産できるため、
チャレンジし甲斐のある作成方法ではありますが、
洗練された問題というのは、えてして解き手の印象には深く残らず、
高い評価を得難いので、そーゆー点では困ったもんです。


★「ピース」
特徴的なピースを用意し、それを中心に組み立てていきます。

手筋優先で作ることができるため、無理がない全体構成となり、
インパクトのあるピースを据えることで求心力が高くなるため
非常に一般受けする(と思われる)問題になります。

修正も比較的自由に効くため破綻の可能性は低く、
解き筋の中盤以降の盛り上がりが尋常ではないため、
初級者から上級者まで幅広く使用できる作成方法です。

しかし、ピースや手筋優先のしわ寄せは、入る言葉に影響します。
条件に合う言葉を捜す作業が長くなったり、その妥協から
なじみの薄い難しい言葉を使用せざるを得ない場合が発生します。

また、回転可能なピースの場合、別解封じのスキルが必要です。

さらに、最も注意すべきことは、この方法ばかりを多用すると、
やりすぎ感が鈍って抑制が効かなくなり、策に溺れ、
ボツになる可能性が右肩上がりになってしまうことです。
しかも、とんでもない問題が出来上がってしまった場合、
快感の記憶ゆえに、この方法をなかなか止められないのです。

なんとまあ恐ろしい。


★「ながら」
問題を解きながら作っていきます。

どのパズルでも「解くように作る」ことが重要ですが、ジグクロは
ほかより盤面が小さく、かつ、たかだか十数個のピースしかない
(しかも、その半数近くが外周ピース)ため、
その発展形「解きながら作る」ということが可能です。

解き手には作意手筋の通りに進めさせることができますし、
やりたいこと、入れたい手筋を自由に組み込むことができる上、
ハタンする確率がほとんど無いため、
ジグクロ作りの入門者にはこれほど最適な方法はありません。

解き筋の序盤に強いこの方法ですが、終盤は辻褄合わせで
グダグダ感、もしくは作業感が漂うのが弱点となります。
とはいえ、慣れれば解消できますし、
黒マスを使った手筋が初級、上級問わず多く利用できるという、
弱点を補って余りあるメリットがありますので、
次へのステップとなる基本の作り方であるとも言えます。

「自分がどれほど平凡な解き方ができるか」がカギです。


★「逆再生」
問題を解く順番を意識して、逆から作っていきます。

この講座のハイライトです。
逆に作ることで、“ながら法”の弱点である終盤を締めます。
「最後の一手」がビシィっと決まることで、作業感を消し、
解き手に達成感と余韻を与え、良い印象を残すことができます。

どんなにつまらない映画でも、素晴らしいハッピーエンドなら
それなりの満足感を得られるのと同じです。

ある程度、解き手を作意手筋に沿わせるコントロールができ、
また、同語禁の手筋を入れやすいのもメリットですが、
「どうなれば気持ちよいラストなのか」とか
「途中の作業感を消すにはどうしたらよいか」など、
(同語禁もあれば「どうすれば気付きやすいか」も含む)
テクニック、構成力、演出力など高いスキルが求められます。

逆から作るが故に、別解を見落としやすいのが弱点ですが、
前述した「カット」「ピース」「ながら」の全ての発展形なので、
簡単に修正できる高いスキルが既に身についているはずです。



長くなりましたが、次のエントリーから作成法別に問題を作ります。
次回は「ながら法」です。気長にお待ちください。

そして、特に反響も何もない場合はひっそり消えます。
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